9/16に第26回 Monthly Technical Session (MTS)が行われました。 MTSは、主に技術的な興味関心、また現在行っていることから得られた知見を共有するための取り組みで、司会進行から質疑応答まで全編通して英語で行われる社内勉強会です。
今回の司会はKevinさんでした。
トップバッッターは古川さん、複数のAWS lamdbaを管理するために選定したツールと、解決し切れなかった現状の課題を共有してくれました。lamvery, apex, Serverless Framework, fluctなど様々ある中、プロジェクトでは10近くあるAWS lambdaをデプロイ先をstagingとproductionとで切り替えながら管理する必要があるため、今回はapexを採用したことを紹介してくれました。しかし、terraformで管理している別のAWSリソースとapexで管理しているAWS lambda間のインテグレーションについては上手く解決できたわけではなく、まだまだ解決策を模索中です。
2番手の大久保さんには、SPFやDKIMを利用して送信ドメイン認証を行うことができるDMARCプロトコルの紹介をしていただきました。弊社製品のCustomers Mail Cloudが提供する機能の一部である送信者認証も、このプロトコルを基に提供されており、正しく送信者認証を設定するにはDKIM設定を慎重にやる必要があります。発表では、認証の設定が正しいか一目でわかるように、DMARCのレポートを可視化する機能の実装を今後の展望として話してくれました。
3番手は、先月末にマレーシアで行われたPyCon MY 2016に参加してきたshihanさんが、カンファレンスのレポートをしてくれました。今回、HDEはゴールドスポンサーシップとしてPyCon MY 2016に協賛しました。また、弊社からjonasさんがスピーカーとして登壇したことや、津田さんが来年に行われるPyCon APAC 2017 in Kuala LumpurについてLTを行ったこと、HDEのブースでのGIPインターン案内の様子などを、写真と共にレポートとしてくれました。
4番手は、ゲストスピーカーとして参加していただいた東さんにinfragisticsを紹介していただきました。infragisticsでは、UI/UXの開発改善を支援するツールやモックアップテスト、シナリオベースのユーザビリティテストなどを手軽に実現するソリューションを提供しています。今回は、ご縁があり、MTSでは珍しく社外からのゲスト枠として発表いただき、After-Partyにも参加していただきました。ありがとうございました。
5番手のBagusさんには、前回に引き続き、25分枠でプロジェクトの全体像を共有する試みの第2弾として、次期リリースシステムの自動化について共有してもらいました。これまでのリリースシステム自動化は、既存のjenkins jobにjenkins jobを継ぎ足す形でほとんどのリリース作業を自動化することに成功しましたが、システムメンテナンスのコスト、古いjenkins用EC2インスタンスの管理、リリーススピードなど問題を抱えています。次期システムでは、各コンポーネントをAWS lambda+DynamoDB+API Gatewayの構成に置き換えることで、現行システムが抱える問題の解決とさらなる自動化を目指します。
6番手の篠原さんには、プロジェクトでモバイルUIの開発に用いているRiot.jsの紹介をしていただきました。 WebUIに用いているAngularJSが、複雑な要件に耐える多機能なフレームワークであるのに対して、Riot.jsの強みとして、軽量、高い可読性、レンダリングのスピード、モバイルUIに対して必要十分な機能を持っている点を挙げて両者の違いを紹介していただきました。Q&Aでは、JavaScriptフレームワークの選定基準について白熱した議論が繰り広げられました。
ラストは現在GIPインターン中のAkiraさん、P2Pベースの分散ファイルシステムであるIPFS (the InterPlanetary File System)の紹介をしていただきました。一度ファイルをアップロードすると全世界に公開されて、二度と消せないこの豪快なシステムは、READMEで自ら It is crazy.
と認めています。Q&Aでも、悪意のある人が機密情報をアップロードしたらどうなるんだと言った議論が盛り上がりました。
終わった後はAfter-Party!! 今回は特に参加者が多い回となりました。また、これが今期最後のMTSでした。来期以降も、様々なトピックを持ち寄って毎月開催を予定しています。