ここのblogでは、はじめまして、になります。宮本です。
昨年末、当社メンバーでアドベントカレンダーをやった時には、こんなエントリーを書かせていただいたことがあります。
私に興味を持っていただいた方は後ほど上のブログも御覧ください。
さて、
今回書かせていただくことになったこちらのblogのスタンスは、技術者向けのコンテンツ、ということなので、技術者ではない私はあまり書けることがありません。が、先日当社のMonthly Technical Sessionという技術者向けの社内イベントで少ししゃべらせていただいた内容が技術者の方にも面白かったようで、このblogにも展開をさせていただくことになりました。
内容は、
「たとえばあなたが技術者としてテレビに出るとした時に気にするべきTipsについて」
です。
もう一昨年になりますが、ワールドビジネスサテライト、という番組に7〜8分、出させて頂く機会がありました。
この時の番組の内容は、技術に関する話題ではなくて、「エクストリーム出社」というテーマについてでした。「エクストリーム出社」に興味のある方は、
とか、
とかをご覧いただければと思います。
さて、前置きが長くなりましたが、今日の本題はエクストリーム出社ではなくて、テレビ出演/テレビインタビューについてです。
技術者の皆さんであっても、画期的なソフトウェアを開発した、とか、革新的なアルゴリズムを見つけたとか、あるいは、技術系のイベントを主催した、といったことで将来テレビのインタビューを受けたり出演したりする可能性があると思います。
そして、私も含め一般人は、いざテレビのインタビューのオファーが来ると、さあ何をどうしていいか分からず、テンパッてしまう可能性が極めて高いのです。そこで、私の拙い経験から、テレビ出演のオファーが来た時、そしてそれを受けようという時に予め知っておいた方がいいと感じたことを紹介したいと思います。
1.自分が成し遂げたNo.1なことをBlog、Twitter、Youtubeなどに掲載しておく
これは、テレビ出演のオファーが来る前の話ですが、自分が何を成し遂げたかをオープンに情報発信しておくことは必要条件です。これがないとテレビの中の人たちはあなたを見つけることはできません。そして、それは「No.1」であることが必要です。テレビの中の人は一番の人の話を聞いて番組に使いたいと思っています。一番なんてとても無理、と思われるかもしれませんが、この「一番」というのは色んな捉え方ができます。「特定の環境で最高のパフォーマンスを出せる〜」とかでもいいし、「一番最初に〜してみた」でもいいです。難しければ、「技術系イベントの主催者(イベントの中では一番の責任者)」という立ち位置もありですし、「この夏、都内の技術系勉強会の開催回数一番」みたいに、期間や地域を絞って一番を名乗るというのもありだと思います。
2.自分が達成したことを一言で言えるようにしておく
テレビの視聴者は、技術者だけではありません。子どもたちもいれば、おじいちゃんおばあちゃんもいます。営業職の人たちも居れば、経営者もいます。
そして、テレビの中の人は、あなたのことを「わかりやすく」「シンプルに」表現しようと思っています。
そうじゃないとテレビの視聴者に伝わらないから。
あなたのその技術が、技術の枠の外から見た時にどのようなインパクトがあるか、それを一言で言えるように準備をしておきましょう。「わかりやすく」「シンプルに」。できれば一言でズバッと言えると最高です。この言葉の絞り込みは慣れないと結構難しいですのでしっかり頭をひねって、周りの人の意見も聞いてみましょう。
3.オファーが来たら、即答Yes
テレビのオファーが来たらそれを受けていいものかどうか迷うと思います。でも、ここでは一旦Yesと即答しておきましょう。
こういうキーワードを使ってほしいとか、○○は撮影しないでほしいとか、そういう条件は後から調整可能です。
テレビの中の人は、あなたにオファーをすると同時に、同じようなポジションの人何人かにすでにオファーをしているはずです。最初のオファーの段階で色々条件をつけてしまうと、テレビの中の人は他の人を優先させるでしょう。
「ちょっと考えさせてください」と言いたくなるかもしれませんがそれもNGです。「ちょっと考えさせてください」→数日後→「考えた結果、受けさせていただこうかと」みたいな流れだと、その間に他の人にオファーが決まってしまいます。
即答Yesする理由はもうひとつあります。来たオファーの企画、十中八九、企画倒れになります。なぜなら、テレビの中の人は、「100の番組のアイデアを出して99捨てている」からです。しかも、企画が通ってから出演者にオファーをするのではなくて、企画案の段階で「こんな人が出てくれそうだ」という内容を企画に盛り込みつつ進めます。ですので、この段階でされるオファーは大体潰れるのです。「テレビのオファーが来てワクワクしていたら企画自体がなくなった」というのはよくある話です。というか、ほとんどそうです。 そして、何回もそういうオファーがある中で、たまたま一つ実際の放送に至る、というわけです。 ですから、最初の段階であれこれ条件をつけるだけ無駄です。本当に企画が通ってから、条件の調整をしていけばよいのです。
4.イライラしない
前述の、「テレビの出演オファーが来ても何回も企画倒れになる」、という話以外にも、我々素人をイライラさせるポイントがあります。 それは、テレビの中の人は、100%打ち合わせに遅れてくるということです。漏れ無くです。もう、そういう業種なんだと思った方がいいくらい。日本人は時間に正確だと言われますが、テレビの中の人に限ってはおもいっきり例外です。 相手の遅刻にイライラして、機嫌の悪いインタビュー映像にならないように、予めそんなもんだと思っておきましょう。
5.インタビュートレーニングしておこう
インタビューが実現しそうになったら、インタビュートレーニングをするべきです。素人がテレビに出ると、絶対に後悔します。言いたいことの半分も言えない、言いたかったことと違う、何も喋れなかった、そういう結論に間違いなくなります。心理的ダメージを少しでも小さくするために、インタビュートレーニングをしておきましょう。こんなこと聞かれそうだ、という想定質問を作って、実際にしゃべってみて、誰かに見てもらうだけでいいです。やっておかないと必ず後悔しますし、まあ、やったとしても後悔します。ただ、やっておいたほうが後悔の範囲が小さくて済むので、やるべきです。
6.インタビューされたこと自体を載せよう
Blog、twitter、Facebook等にインタビューされたこと自体を載せましょう。そして、放映動画が見えるページがあればそこへのリンクも。それが次のインタビューを呼び込みます。テレビの中の人は、「この人はインタビューされたことがある」「テレビに出たことがある」というだけであなたにオファーする敷居が下がります。 また、最近のインタビュー申し込みはtwitterのメンションで来ることが増えています。私も何回かtwitterでオファーをもらったことがあります。twitterの検索でインタビュー経験に触れておくとよいかもしれません。
7.どんな風に放送されるかはコントロールできないことを覚悟しよう
テレビに出るには覚悟が必要です。一般人がインタビューやテレビ出演していくら伝えたいことをうまくしゃべれても、最終的にはテレビの中の人はそれを編集して自分のストーリーに組み込みます。それがあなたの思うとおりにならないことは十分にありえます。 テレビの中の人がどういうストーリーに自分のインタビューを載せようとしているのか、それに乗れるかどうかを考えましょう。
以上、技術者に限らずですが、素人がテレビ出演する時の心得、を私自身の反省を踏まえて書かせていただきました。
人生に一度位は、テレビに出そうになる機会があるのではないかと思います。皆さんの後悔をできるだけ少なくする助けになれば幸いです。